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子育てと仕事の両立|一人で抱えない7つのコツで心が軽くなる

朝、熱っぽい子どもの額に手を当てながら、頭の中では今日の会議のことを考えている。お迎えに走り、夕飯とお風呂をすませ、寝かしつけたあとにパソコンを開く。「私、ちゃんと両立できているのかな」。そんな夜はありませんか。

先にお答えします。子育てと仕事の両立は、ひとりで全部やり切ることではなく、支え手を増やして「続けられる形」にすることです。つらさの原因は、あなたの努力不足ではありません。家事と育児が、ひとりの肩に集まりやすい暮らしの形にあります。

第1子を産んだあとも働き続ける女性は、いまや約7割にのぼります。それなのに、近くに頼れる身内がいない家庭も少なくありません。

この記事では、両立がつらくなる理由と場面、続けるための7つのコツをお伝えします。2025年に広がった制度と、家族の外の手の借り方もあわせて紹介します。東京で家事代行をしている、私たち第二の実家からのお便りです。

子育てと仕事の両立がつらいのは、あなたのせいではありません

子育てと仕事の両立がつらいのは、段取りや気合いが足りないからではありません。働き続ける母親が増えた一方で、家事と育児の時間は今も母親に大きく偏っています。まずは数字で、いまの暮らしの重さを確かめてみましょう。

両立に悩む方の声を聞くと、ほとんどの方が最初に自分を責めています。「ほかのママはうまくやっているのに」。でも、比べている相手もきっと、同じ夜を過ごしています。

下の表の「家事関連時間」とは、家事・育児・介護・買い物などを合わせた時間のことです。「就業継続率」とは、出産したあとも仕事を続けた人の割合を指します。

項目夫妻出典
家事関連時間(1日・週全体平均)1時間54分7時間28分総務省「令和3年社会生活基本調査」(2021年)
うち育児時間(1日・週全体平均)1時間05分3時間54分総務省「令和3年社会生活基本調査」(2021年)
第1子出産前後の就業継続率―69.5%(2015〜19年出産)国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査」(2021年)

※家事関連時間・育児時間は、6歳未満の子どもがいる夫婦と子供の世帯の平均。出典:総務省統計局「令和3年社会生活基本調査 生活時間及び生活行動に関する結果 結果の要約」表2(2022年8月公表)。

第1子出産後も働き続ける女性は約7割

国立社会保障・人口問題研究所の調査を見てみましょう。2015〜2019年に第1子を産んだ妻の69.5%が、出産後も仕事を続けています。その前の5年間は5割台でしたから、大きな変化です。

続けた人の8割近く(79.2%)が、育児休業を使っていました(同調査、2021年)。育休が、働き続けるための支えになっていることがうかがえます。

ただ、働き続ける人が増えたことと、両立がラクになったことは、同じではありません。育休が明けて職場に戻った日から、本当の両立が始まります。

6歳未満の子がいる家庭の妻の家事関連時間は1日7時間28分

総務省の令和3年社会生活基本調査では、6歳未満の子どもがいる夫婦の家事関連時間に大きな差があります。妻が1日7時間28分、夫が1時間54分です(週全体の平均)。家事関連時間には、たとえば保育園の送り迎えや、毎日の食事づくりも含まれます。

夫の時間は5年前より増えています。それでも、妻は夫の約3.9倍です(総務省、2021年)。仕事を終えて帰宅してから、もう一つの仕事が待っている暮らしが続きます。これが、多くの家庭の平日です。

時間だけではない。「考える家事」と「急な呼び出し」が心をすり減らす

両立のしんどさは、時間の数字だけでは測れません。献立を考える、保育園の持ち物をそろえる、予防接種の予約を入れる。こうした「考える家事」は、誰の時間割にも書かれていない仕事です。

そこに、保育園からの「お熱が出ました」の電話が重なります。いつ鳴るか分からない呼び出しに備えて、心のどこかがずっと緊張している。体より先に、気持ちが疲れてしまうのは当然のことです。

YouTubeのママ向けチャンネルでも、「両立なんて無理ゲー」という本音を集めた動画に共感が集まっています。「両立が大変なのは、家事が入るから」という声も、よく見かけます。

仕事と子育ての間に挟まる家事こそ、いちばん重たい荷物。私たちも、現場でその声をよく耳にします。

両立が「しんどい」と感じやすい3つの場面

両立のしんどさは、毎日同じ重さではありません。多くの家庭で、負担がぐっと集中する場面が3つあります。どこが重いのかが分かると、先回りして手を打てるようになります。

子育てと仕事の両立を思わせる夕暮れの住宅街の帰り道

子どもの急な発熱。仕事を休む調整と罪悪感が同時にやってくる

いちばん多く聞くのが、この場面です。朝は元気だったのに、昼過ぎに保育園から電話が鳴る。会議を抜け、同僚に頭を下げて、急いでお迎えに向かいます。

つらいのは、移動の慌ただしさよりも、心の中の綱引きでしょう。「また休んでしまった」という職場への申し訳なさ。そして「具合の悪い子のそばで仕事を考えている」という子どもへの申し訳なさ。

どちらに対しても謝り続けてしまうのが、両立中の親の心です。でも、子どもが熱を出すのは誰のせいでもありません。

帰宅から寝かしつけまでの夕方。ごはん・お風呂・明日の準備が一気に重なる

2つ目は、毎日やってくる夕方です。お迎えから寝かしつけまでの3時間ほどに、夕飯づくり、食事、お風呂、宿題、明日の準備が詰め込まれています。

子どもは子どもで、保育園や学校で頑張ってきた分、甘えたい時間です。「ねえ聞いて」と話しかけられても、手を止めて聞けない。そんな自分に、また落ち込んでしまう。

夕方のしんどさは、気持ちの問題ではなく量の問題です。平日の夕飯の乗り切り方は、夜ご飯は温めるだけでいい|作り置き7日分の型にまとめました。

小1の壁や長期休み。預け先と働き方の前提が変わる時期

3つ目は、子どもの成長の節目です。保育園から小学校に上がると、預かり時間が短くなったり、宿題や持ち物の確認が増えたりします。これを「小1の壁」と呼びます。

夏休みなどの長期休みも、毎日のお弁当や過ごし方の手配が必要です。保育園時代にやっと整えた両立の形が、ここで一度崩れることが少なくありません。

節目の前に準備しておくだけで、ずいぶん気持ちが違います。具体的な備えは、小1の壁の対策|4月を乗り越える7つの備えと頼り方にまとめました。

子育てと仕事を両立する7つのコツ

子育てと仕事を両立するコツは、がんばる量を増やすことではなく、ひとりで背負う量を減らすことです。ここで紹介する7つは、全部やるためのものではありません。続けるための工夫です。気になったものを一つだけ、試してみてください。迷ったら、まずはコツ4の「頼り先を3つ書き出す」から。紙1枚と10分あれば始められます。

7つのコツを、「自分の中で決めること」と「人に頼ること」に分けて並べました。

子育てと仕事を両立する7つのコツ
自分の中で決める
1「完璧な両立」をやめて、合格ラインを家族で決める
2家事を「やめる・減らす・任せる」に仕分ける
3平日の夕飯は「温めるだけ・並べるだけ」を基本にする
人や制度に頼る
4子どもの急病に備えて、頼り先を3つ書き出す
5パートナーとは「手伝う」ではなく「担当」で分ける
6職場に早めに共有し、両立支援制度を使う
7家族の外の手(ファミサポ・シッター・家事代行)を選択肢に入れる

※7つのうち4つが「頼る」コツです。迷ったら、まずは4の「頼り先を3つ書き出す」から。

1. 「完璧な両立」を目指さず、合格ラインを家族で決める

両立がつらくなる大きな理由の一つが、「仕事も家事も育児も、全部100点で」という見えない基準です。この基準を、家族で一度話し合って下げてみてください。

たとえば「平日の掃除は週2回でいい」「洗濯物はたたまずにカゴでいい」「夕飯は一汁一菜で十分」。合格ラインを口に出して決めると、できなかった日の罪悪感がぐっと減ります。完璧じゃなくていい。暮らしが回っていれば、それで合格です。

合格ラインは、紙に書いて冷蔵庫に貼っておくのもおすすめです。疲れた夜に「今日はここまででいい」と思い出せる、小さなお守りになります。

実家のお母さん世代に話を聞くと、「昔だって全部はできていなかったよ」と笑う方がたくさんいます。昔の家庭には、手を抜いてもなんとかなる余白と、手を貸してくれる人がいました。

合格ラインを下げることは、手抜きではなく、その余白を取り戻すことです。

夜のダイニングテーブルにノートと湯のみ2つ 子育て 仕事 両立を考える時間

2. 家事を「やめる・減らす・任せる」に仕分ける

次に、毎日の家事を紙に書き出して、3つに仕分けてみましょう。やめても困らないもの、回数や手間を減らせるもの、自分以外に任せられるもの、の3つです。

アイロンがけをやめる。食器洗いは食洗機に任せる。週末のまとめ掃除を減らす。書き出してみると、「やらなきゃ」と思い込んでいた家事が、意外と見つかります。

コツは、1週間だけ「やった家事」をメモしてみることです。頭の中で考えるより、実際の量がはっきり見えてきます。

仕分けで迷ったら、「これをやめたら、誰が困るだろう」と自分に聞いてみてください。誰も困らない家事は、思い切ってやめていい家事です。任せる先が家族の中に見つからないときは、コツ7でお話しする家族の外の手も候補に入れてみましょう。

3. 平日の夕飯は「温めるだけ・並べるだけ」を基本にする

夕方を少しでも軽くするなら、夕飯の形を変えるのがいちばんの近道です。週末や時間のある日に作り置きをしておき、平日は温めて並べるだけにする。

手作りの温かさは、作り置きでもちゃんと届きます。冷蔵庫にあるもので作れるおかずの考え方は、夕飯の作り置きおかずは冷蔵庫の中で決まるも参考にしてみてください。

作り置きのコツは、最初から品数を増やしすぎないことです。週末に主菜2品と副菜2品があれば、平日の半分はぐっとラクになります。

足りない日は、ご飯とお味噌汁と、焼いただけのお魚でも十分。子どもにとって大切なのは、品数よりも、家族で「おいしいね」と言い合える食卓です。

4. 子どもの急病に備えて、頼れる先を3つ書き出しておく

子どもの発熱は、予定を立てられない出来事です。だからこそ、元気なうちに「休めない日の頼り先」を3つ書き出しておきましょう。

パートナー、病児保育、ファミリー・サポート・センターなどが候補です。病児保育とは、病気の子どもを、保育士や看護師がいる施設で一時的に預かってもらえる仕組みのことです。

多くは事前の登録が必要なので、住んでいる自治体の案内を見ておきましょう。ファミリー・サポート・センターとは、子育ての手助けをしたい人と、してほしい人をつなぐ市区町村の仕組みのことです。登録に時間がかかることもあるので、早めの準備が安心につながります。くわしくはファミサポとは?料金と使い方・家事代行との違いで整理しています。

頼り先は、スマートフォンのメモではなく、家族みんなが見られる場所に書いておくと安心です。電話番号と、登録が済んでいるかどうかも一緒に書いておきましょう。

子どもの急な発熱に備える「頼り先リスト」
1. パートナーの勤務調整休める曜日・早退しやすい日を話しておく
確認済みまだ
2. 病児保育施設名・電話番号・事前登録の有無
登録済み未登録
3. ファミリー・サポート・センター市区町村の窓口・説明会の日程
登録済み未登録
4. 近くに住む親族・友人お迎えだけ頼める人がいるか
確認済みまだ
5. 家事代行・ベビーシッター連絡先と、頼めること(家事・見守り)
登録済み未登録

※書き出したリストは、家族みんなが見られる場所に貼っておくと安心です。

5. パートナーとは「手伝う」ではなく「担当」で分ける

「言えば手伝ってくれる」状態は、実は頼む側の負担が残ったままです。何をいつ頼むかを考えること自体が、「考える家事」だからです。

おすすめは、家事を丸ごと「担当」で分けること。「ゴミ出しは全部パパ」「保育園の連絡帳はママ」のように、準備から片付けまで任せます。分け方のコツは、共働きの家事分担の記事が参考になるはずです。

話し合うときは、責める言い方ではなく「私ひとりでは回らないから、一緒に考えたい」と伝えるのがおすすめです。どちらが上でも下でもなく、横並びで一緒に解決する。夫婦の分担も、その形がいちばん長続きします。

担当を決めたら、やり方には口を出さないのもポイントです。洗濯物のたたみ方が自分と違っても、回っていれば合格。任せた家事は、相手のやり方ごと任せてしまいましょう。

6. 職場には早めに状況を共有し、制度を味方にする

子どもが小さいうちは、急な休みや早退がどうしても増えます。上司やチームには、困ってからではなく、早めに家庭の状況を共有しておくと、お互いに動きやすくなります。

あわせて、会社の両立支援制度を一度確認しておきましょう。2025年には育児・介護休業法の改正で、使える制度が広がりました。次の章で、くわしく見ていきます。

伝えるときは、「迷惑をかけてすみません」だけで終わらせないことも大切です。「この日は早く帰る代わりに、朝の時間で資料をまとめます」のように、自分にできることを添える。それだけで、職場の受け止め方は変わってきます。

お互いさまの関係は、言葉にすることから始まります。いつか同僚が困ったときに、今度はあなたが手を貸せばいい。そう考えると、少し気持ちが軽くなりませんか。

7. 家族の外の手(ファミサポ・家事代行・シッター)を選択肢に入れる

最後のコツは、家族の外に手を広げることです。昔は、実家の母や近所のおばあちゃんが、夕方にそっと手を貸してくれました。今の共働き家庭には、その手がないことがほとんどです。

ファミサポ、ベビーシッター、家事代行。それぞれに得意なことがあります。ファミサポは送迎や短時間の預かり、ベビーシッターは子どもの見守り、家事代行は料理や掃除など家のことが中心です。

第二の実家は、冷蔵庫にある食材での作り置きやお掃除で、家事の側からお手伝いしています。「他人に家のことを頼むなんて」とためらう方も多いでしょう。でも、頼ることは、弱いことじゃない。家族の外の手を借りるのは、両立を長く続けるための、ごく自然な選択です。

2025年の法改正で広がった|子育てと仕事の両立を支える制度

子育てと仕事の両立を支える制度は、2025年4月と10月の2段階で大きく広がりました。改正育児・介護休業法で、残業免除や看護休暇の対象年齢が上がりました。3歳から小学校入学前までの「柔軟な働き方」も、会社の義務になっています。

育児・介護休業法とは、子育てや介護をしながら働く人を支えるための法律のことです。主な改正点を、時期ごとに表にまとめました。

子育てと仕事の両立を支える主な制度(育児・介護休業法)
制度子の年齢内容施行時期
短時間勤務制度3歳未満1日の所定労働時間を原則6時間にできる従来から
残業免除(所定外労働の制限)小学校入学前まで申し出れば残業が免除される(3歳未満から対象を拡大)2025年4月拡大
子の看護等休暇小学3年生の修了まで病気・けが、学級閉鎖、入園式・入学式などの行事参加にも。年5日(2人以上は年10日)、時間単位でも取得可2025年4月拡大
柔軟な働き方を実現するための措置3歳〜小学校入学前始業時刻の変更・テレワーク(月10日以上)・保育施設の設置運営など・短時間勤務・新たな休暇(年10日以上)から、会社が2つ以上を用意し、本人が1つを選ぶ2025年10月新設
個別の意向聴取・配慮妊娠・出産の申出時/3歳になる前会社が働き方の希望を一人ひとりに聞き、配慮する2025年10月新設
※出典:厚生労働省「育児・介護休業法について」(2025年4月・10月施行の改正内容)。実際の運用は勤務先の規程をご確認ください。

3歳未満は短時間勤務(原則1日6時間)、残業免除は小学校入学前まで(2025年4月〜)

3歳未満の子どもを育てている人は、短時間勤務制度で原則1日6時間の働き方を選べます(厚生労働省、2025年時点)。夕方に少し余裕が生まれ、お迎えや夕飯の時間が変わってきます。

2025年4月からは、残業を免除してもらえる「所定外労働の制限」の対象が、3歳未満から小学校入学前までに広がりました。保育園の年中・年長さんの時期も、定時で帰る働き方を選びやすくなっています。出典は、厚生労働省「育児・介護休業法について」(2025年4月施行の改正内容)です。

短時間勤務と残業免除は、組み合わせて使うこともできます。夕方の山を少しでも低くしたいときに、まず確かめておきたい2つの制度です。

子の看護等休暇は小学3年生の修了まで・行事参加にも使える(2025年4月〜)

子どもの病気やけがのときに取れる「子の看護休暇」は、2025年4月に「子の看護等休暇」へ名前が変わりました。対象も広がり、小学3年生の修了まで使えます。以前は小学校に入る前までが対象でした。

取得できる理由も増えています。感染症による学級閉鎖や、入園式・卒園式・入学式などの行事参加でも使えます。日数は、子ども1人なら年5日、2人以上なら年10日です。こちらも厚生労働省「育児・介護休業法について」(2025年4月施行)で確認できます。

入学式の日に「休みを取りづらい」と悩んでいた方にとっては、心強い変化でしょう。子の看護等休暇は、法律で時間単位でも取れることになっています。中抜けや遅刻・早退の形で使えるかどうかは、規程を一度見ておくと安心です。

3歳〜小学校入学前は「柔軟な働き方」を会社が2つ以上用意(2025年10月〜)

2025年10月からは、3歳から小学校入学前の子を育てる人向けの新しいルールが始まりました。会社は「柔軟な働き方を実現するための措置」を用意しなければなりません。

選択肢は5つです。始業時刻の変更、テレワーク(月10日以上)、保育施設の設置運営など、短時間勤務、そして新しい休暇(年10日以上)。会社がこのうち2つ以上を用意し、働く人が1つを選べる仕組みです。厚生労働省「育児・介護休業法について」(2025年10月施行)に詳しく載っています。

あわせて、会社が働き方の希望を一人ひとりに聞くことも義務になりました。妊娠・出産を申し出たときと、子どもが3歳になる前の2回です。「言い出しにくい」を、制度が後押ししてくれる形です。

使い方は勤務先の規程によって違うため、まずは人事に確認を

ここで紹介したのは法律で決められた最低限のルールです。実際の使い方や、会社独自の上乗せ制度は、勤務先の規程によって違います。

まずは就業規則を見るか、人事の担当者に聞いてみてください。制度の全体像は、厚生労働省「育児・介護休業法について」でも確認できます。知っているだけで、選べる道が一つ増えます。

制度を使うことに、引け目を感じる必要はありません。制度は、子育てをしながら働く人のために作られたものです。使う人が増えるほど、職場にも「お互いさま」の空気が育っていきます。

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「家庭が安心できてこそ、仕事もできる」第二の実家が考える両立

両立のカギは、仕事の頑張り方よりも、家庭の土台にあります。私たち第二の実家の代表・吉村は、よくこう話します。「一番の働き手は、子育て世代でもある。家庭が安全でないと、仕事も結局できない」。

私たち第二の実家は、2026年に創業5周年を迎えました。東京で5年間、子育て家庭のお料理やお掃除をお手伝いしてきています。ご依頼をくださる方の中には、医師や看護師長として働くお母さんもいます。社会を支える人の家庭を、さらに後ろから支える。縁の下の力持ちのような存在でありたいと考えています。

子育てと仕事の両立を支える明るいキッチンと作り置きおかずの保存容器

昔は近所のおばあちゃんや実家の母が「もう一本の手」だった

少し前の日本では、子育ては家族と地域みんなでするものでした。夕方になると実家の母が夕飯を届けてくれたり、近所のおばあちゃんが子どもを見ていてくれたり。

今は、実家が遠い、親も働いている、という家庭がほとんどです。「家族の中でなんとか」には、もう限界が来ています。頑張りが足りないのではありません。手の数が、昔より少ないだけなんです。

家族に頼むと気を使う。お金を払う関係だからこそ率直に頼める

「実家の母に頼めばいいのに」と言われても、親に頼むとかえって気を使う、という方も少なくありません。やり方に口を出しにくい、お礼のことが気になる、という声もよく聞きます。

その点、お金を払う関係だからこそ、「ここをもう少しこうしてほしい」と率直に言えます。お金を払うからこそ、遠慮なく頼める。これは、第三者に頼むことの、あまり知られていない良さです。

冷蔵庫にある食材で作り置き。お買い物はお客様にお任せするスタイル

第二の実家のお料理サポートは、お客様のご自宅の冷蔵庫にある食材で作るのが基本です。サポーターが買い出しに行くことはありません。冷蔵庫を開けて、いまある食材でメニューを考えます。

中途半端に残った野菜や、使いきれなかったお肉も、人生経験豊かなサポーターの手にかかると、何品ものおかずに変わります。もったいないを出さない、昔ながらの台所の知恵です。

人生経験豊かなサポーターの「おせっかいという名の深い寄り添い」

私たちのサポーターは、子育てを経験してきた人生の先輩たちです。作業をして帰るだけではなく、ときにはお母さんの話に耳を傾け、子どもに声をかけます。

それは、おせっかいという名の深い寄り添い。実家のばあちゃんのような存在が、週に一度でも家に来てくれる。そのことが、働くお母さんにとって「精神安定剤みたいなもの」になっていると、よく言っていただきます。

世代を超えて活かし活かされる関係が、両立の土台をそっと支えています。

家族の外に頼り始めたご家庭に起きること

家族の外に頼り始めると、変わるのは家事の量だけではありません。私たちが現場で何度も見てきたのは、お母さんの表情がやわらぎ、家の中の空気が変わっていく姿です。プライバシーに配慮し、一例としてご紹介します。

家族の外に頼る前と後|平日の夕方はこう変わる
頼る前 お迎え後、すぐに台所へ。夕飯づくりから始まる 夕飯・お風呂・片付け・明日の準備がママ1人に集中 「ねえ聞いて」に、手を止めて向き合えない 寝かしつけのあと、自分を責めてしまう
頼った後 作り置きがあり、夕飯は温めて並べるだけ お掃除も定期でお願いし、家の中が整う 浮いた時間で、子どもの今日の話を聞ける 「もっと早く頼めばよかった」と気持ちが軽くなる
頼ることは、弱いことじゃない。家庭が落ち着くと、仕事にも子どもにも気持ちを向けやすくなります。

3人の子を育てながら働くママの一例|1〜2か月で「なくてはならない存在」に

就学前から小学生まで、3人の子どもを育てながら働くお母さんからご依頼をいただいたことがあります。いちばん手がかかる、にぎやかな時期のことでした。

初めて頼む方の多くは、「他人に家のことを任せて大丈夫かな」と迷います。このお母さんも、まずはお料理の3時間を、まるごとお任せくださるところから始めました。そのうち「お掃除まで手が回らない」というお困りごとが見えてきて、サポーターからの提案で定期のお掃除も加わりました。

始まって1〜2か月で、「お掃除だけでも定期で来てほしい」と言っていただけるように。ママの気持ちに余裕が戻り、子どもたちの食事と暮らしの環境も整っていきました。

夕方に、子どもの話を聞く時間が戻ってくる

作り置きがある夕方は、台所に立つ時間が短くなります。その分、子どもの「ねえ聞いて」に、手を止めて向き合えるようになります。

作り置きがあれば、夕飯の支度は温めて並べるだけになります。その分の時間で、子どもの今日の出来事を聞ける。一緒にお風呂でゆっくり話せる。両立の毎日の中で、いちばん取り戻したかった時間だという方がたくさんいます。

子育てと仕事の両立を支える作り置きのおかずが並ぶ夕方の温かな食卓

「もっと早く頼めばよかった」は、いちばん多く聞く言葉

頼り始めたお客様から、私たちがいちばん多くいただく言葉。それが「もっと早く頼めばよかった」です。

多くの方が、限界ぎりぎりまで一人でがんばってから、ようやくご連絡をくださいます。「赤の他人にこんなこと、頼んでいいのかな」と迷うのは、あなたが家族のことを真剣に考えているからです。迷っていた霧が晴れるようにほっとした、という声を聞くたびに、もう少し早く出会えていたら、と私たちも思わずにいられません。

家事代行の良さについては、家事代行10のメリットでもまとめています。

よくあるご質問

Q. 子育てと仕事の両立が限界だと感じたら、仕事を辞めるべきですか?

辞めるかどうかを決める前に、まず「何がいちばん重いのか」を書き出してみてください。短時間勤務などの制度を使う、家事の一部を家族の外に任せる。辞める以外の方法で、ぐっと軽くなる家庭も少なくありません。そのうえで選んだ道なら、どちらも正解です。

Q. 子どもの急な発熱で仕事を休むたびに、罪悪感があります。

子どもの体調不良は、誰のせいでもありません。2025年4月から、子の看護等休暇は小学3年生の修了まで使えるようになりました。病児保育やファミリー・サポート・センターなど、休めない日の頼り先を書き出しておくと、心の負担が少し軽くなります。

Q. 夫が家事や育児に協力的ではありません。どう伝えればいいですか?

「手伝って」とお願いするより、家事を書き出して「これはあなたの担当」と丸ごと任せる方が、うまくいきやすいです。責める言い方ではなく、「私ひとりでは回らないから、一緒に考えたい」と、横並びで相談する形で切り出してみてください。

Q. 両立のために家事代行を使うのは、甘えではありませんか?

甘えではありません。昔は実家や近所の人が、自然に手を貸してくれていました。その手が、今の家庭には少ないだけです。家庭が落ち着くと、仕事にも子どもにも気持ちを向けやすくなります。

Q. 家事代行を頼むなら、どれくらいの頻度がいいですか?

ご家庭によって違います。たとえば週1回の作り置きでも、疲れがたまりやすい週の後半の夕飯に余裕が生まれます。まずは一週間のうち、いちばんしんどい曜日を書き出してみると、頼みどころが見えてきます。

Q. 第二の実家では、食材の買い出しもお願いできますか?

第二の実家では、買い物代行は行っていません。お客様のご自宅の冷蔵庫にある食材を活かして、作り置きやお料理をするスタイルです。いまある食材で献立を考えるのは、人生経験豊かなサポーターの得意分野です。

まとめ|両立は、ひとりで背負うものではありません

子育てと仕事の両立は、がんばり方の問題ではなく、支え手の数の問題です。完璧じゃなくていい。頼ってもいいんです。

この記事でお伝えしたことを振り返ります。第1子出産後も働き続ける女性は約7割(69.5%)。それでも、家事関連時間は妻が1日7時間28分と、まだ母親に偏っています。つらいのは、あなたのせいではありません。

合格ラインを下げる。家事を仕分ける。夕飯は温めるだけの日をつくる。頼り先を書き出す。パートナーと担当で分ける。制度を知る。家族の外の手を借りる。どれか一つで十分です。迷ったら、今夜10分だけ、頼り先を3つ書き出すところから始めてみてください。

1日の時間割から見直したい方は、ワーママの1日のスケジュールへ。疲れがたまっているときは、ワーママが疲れたら|罪悪感なく心が軽くなる7つの休み方も読んでみてください。

大変な時期です。でも、一生の中でとても大事な時期でもあります。だから——1人で頑張らないで、1人で諦めないでください。

あなたの笑顔が、子どもたちの未来を作ります。まず、あなたが幸せになってください。

少しでも気になることがあれば、いつでもご相談ください。

参考資料(=一次資料で確認済み/=一部確認)
国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査」結果の概要(2022年9月公表)
総務省統計局「令和3年社会生活基本調査 結果の要約」表2(2022年8月公表)
厚生労働省「育児・介護休業法について」(2025年4月・10月施行の改正内容)

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