保育園のお迎えに間に合わない日。熱が下がったのに、まだ登園できない日。「シッターさんに頼めたら」と思いながら、料金を見てそっと画面を閉じる。そんな夜はありませんか。
ベビーシッターの補助は、東京なら大きく2つあります。ひとつは、住んでいる区市町村が窓口の「東京都ベビーシッター利用支援事業」です。もうひとつは、勤務先を通して配られる「企業主導型ベビーシッター割引券」です。
港区の一時預かりなら、1時間2,500円まで・年144時間までの補助が受けられます(港区、令和8年度)。ただし、補助の対象は「保育」です。夕飯づくりや掃除だけを頼むときには使えません。
この記事では、2つの制度の違い、使える条件、申請の流れ、補助が使えないこと、そして家事との分け方を順にお伝えします。私たち第二の実家は、東京で家事代行をしている会社です。ご家族で読んでいただけたらうれしいです。
| 項目 | 東京都ベビーシッター利用支援事業(一時預かり利用支援) | 企業主導型ベビーシッター割引券 |
|---|---|---|
| 窓口 | 住んでいる区市町村(23区・9市・2村で実施/東京都福祉局 2026年10月29日更新) | 勤務先(こども家庭庁の事業・全国保育サービス協会が実施) |
| 補助の目安 | 港区:1時間2,500円まで(22時〜翌7時は3,500円)/令和8年度案内 | 1枚ごとの割引。額は年度ごとに改定(令和8年度の額は勤務先で確認) |
| 上限 | 港区:年144時間(多胎児・ひとり親・障害児は288時間) | 1人1日2枚、1家庭で月24枚・年280枚(令和8年度・ACSA) |
| 対象の子ども | 区市町村で異なる。原則は未就学児(障害児は小6まで)。学童クラブ待機児童対策計画のある区市町村は小3まで(令和8年10月から)。港区は小6まで | 0歳〜小学3年生(障害児は小学6年生まで) |
| 家事だけの依頼 | 対象は保育。家事は家事向けの別制度を確認 | 対象外(掃除・洗濯・炊事など/ACSA利用者マニュアル) |
ベビーシッターの補助は大きく2種類。まず全体像を
ベビーシッターの補助は、自治体の補助と勤務先の割引券の2種類です。どちらを使えるかは、住まいと勤め先で決まります。
まずは2つの違いをざっくりつかみましょう。細かな条件はあとの章で順にお話しします。
→ はい:東京都の事業が候補に/いいえ:次へ
→ はい:割引券が候補に
→ 小学4年生以上は対象外のことが多い(区市町村・障害の有無で異なる)
自治体の補助:東京都ベビーシッター利用支援事業
東京都ベビーシッター利用支援事業とは、ベビーシッター代の一部を公費で補助する仕組みです。例えば、急な残業でお迎えに行けない日のシッター代が対象になります。費用の一部を都が出し、実際の運営は区市町村が担っています。
ここで大事なのは、住んでいる区市町村が実施していなければ使えないという点です。同じ東京でも、隣の市では使えて自分の市では使えない、ということが起こります。まずはお住まいの区市町村のホームページで「ベビーシッター利用支援」と検索してみてください。
勤務先の補助:企業主導型ベビーシッター割引券(こども家庭庁)
企業主導型ベビーシッター割引券とは、勤務先を通して配られるシッター代の割引券です。こども家庭庁の事業で、公益社団法人全国保育サービス協会(ACSA)が運営しています。
こちらは住まいではなく、勤め先が導入しているかどうかで決まります。全国の制度なので、東京以外にお住まいでも、勤務先が承認を受けていれば使えます。
一方で、勤め先が扱っていなければ、どんなに必要でも手に入りません。
2つは別の制度。条件が合えば両方調べる価値あり
2つの制度は、窓口も仕組みもまったく別です。「区の補助を調べたから、それで終わり」ではもったいない。勤め先に割引券があるかも、あわせて聞いてみてください。
ご夫婦それぞれの勤務先で、扱いが違うことも珍しくありません。おじいちゃん・おばあちゃん世代が「うちの娘の会社はどうなのかしら」と気にかけてくださるのも、心強い支えです。
東京都ベビーシッター利用支援事業|一時預かりは1時間2,500円まで
東京都の事業には、「一時預かり利用支援」と「事業者連携型」の2つがあります。一時預かりは急な用事やリフレッシュにも使えて、港区では1時間2,500円まで・年144時間までの補助です。
子育て中の多くのご家庭に関わるのは、一時預かりのほうです。順に見ていきます。
一時預かり利用支援
- 対象:急な用事・社会参加・リフレッシュなど、一時的に保育が必要な人(保育認定の有無を問わない)
- 子どもの年齢:区市町村で異なる(原則未就学児。学童クラブ待機児童対策計画のある区市町村は小3まで、港区は小6まで)
- 実施:23区・9市・小笠原村・利島村(2026年10月29日更新)
事業者連携型
- 対象:待機児童のご家庭
- 0歳で保育所に申し込まず、1年の育休を満了して復職する方
- 夜間の保育が必要なご家庭
- 実施:14区10市(2026年9月8日更新)
一時預かり利用支援:1時間2,500円(22時〜翌7時は3,500円)まで、年144時間
一時預かり利用支援とは、一時的に保育が必要なときのシッター代を補助する仕組みです。急な用事、社会参加、そしてリフレッシュも対象に含まれます。
保育認定とは、保育園に通うために区市町村から受ける「保育が必要」という認定のことです。一時預かり利用支援は、保育認定の有無を問わないので、保育園に通っていないご家庭も使えます。
港区の令和8年度の案内では、補助の上限は1時間あたり2,500円(7時〜22時)です。22時から翌7時までは3,500円になります。利用できる時間は、年144時間が上限です。障害児・多胎児・ひとり親家庭の児童は、年288時間まで広がります(港区)。
「リフレッシュのために預けてもいいの?」と迷う方もいるでしょう。制度そのものが、それを認めています(東京都福祉局)。
美容院に行く、ひとりで眠る、友人とお茶をする。それも立派な理由です。
対象の年齢は区市町村で異なる。シッターは原則「子ども1人に1人」
対象になる子どもの年齢は、区市町村によって違います。都の基準では、原則は小学校に上がる前のお子さんで、障害のあるお子さんは小学6年生までです。
ただし令和8年10月1日から、対象が広がりました。学童クラブ待機児童対策計画のある区市町村では、小学3年生までが対象です(東京都福祉局、2026年10月29日更新)。港区のように、満12歳になる年度末(小学6年生)まで使える区もあります(港区)。上の子が小学生でも使えるかどうかは、お住まいの区市町村で確認してください。
もうひとつ知っておきたいのが、シッター1人が見るのは原則として子ども1人という決まりです。きょうだいを1人のシッターに頼める例外もありますが、条件があります。きょうだいで頼みたいときは、区市町村の窓口に問い合わせてみましょう。
事業者連携型(待機児童・育休満了・夜間保育が必要な家庭)
事業者連携型とは、保育園に入れない家庭などを支えるための型です。待機児童とは、保育園に申し込んだのに入れず、空きを待っている子どものことです。対象は次の3つのご家庭です。
- 保育所に申し込んだのに入れず、待機児童になっているご家庭
- 0歳で保育所に申し込まず、1年の育休を満了して復職する方
- 夜間の保育が必要なご家庭
実施しているのは14区10市で、一時預かりより限られます(東京都福祉局「事業者連携型」、2026年9月8日更新)。補助の額は区市ごとに違うので、お住まいの窓口に聞いてみてください。
いったん全額を払い、あとで振り込まれる「償還払い」。自己負担の試算
償還払いとは、いったん自分で全額を払い、あとから補助分を払い戻してもらう方式のことです。たとえば病院で全額払い、あとで保険の分が戻ってくるのと似ています。
港区の案内では、シッター代をまず全額支払い、領収書を付けて申請します。補助分は後日、口座に振り込まれます(港区)。最初に全額を用意する必要があるので、月末の家計に少し余裕を見ておくと気持ちが楽です。
イメージしやすいよう、仮の料金で計算してみます。1時間3,000円のシッターに、平日の夕方2時間を頼んだとしましょう(料金は説明のための仮の値です)。
総額は6,000円です。港区の上限1時間2,500円で計算すると、戻ってくるのは最大5,000円です。自己負担は1,000円に、交通費などの補助対象外の費用が加わります。領収書はもらったらすぐ、決まった封筒に入れておくと申請のときに慌てずにすみます。
企業主導型ベビーシッター割引券|勤務先が導入していれば使える
企業主導型ベビーシッター割引券は、勤務先が承認を受けていれば使える全国共通の割引券です。こども家庭庁の事業で、全国保育サービス協会(ACSA)が運営しています(ACSA ベビーシッター割引券サイト)。
まずは総務・人事に「うちは割引券を扱っていますか」と聞くところから始めましょう。
対象は0歳〜小学3年生。使えるのは承認事業主に雇われている人
承認事業主とは、この割引券を扱う承認を受けた勤務先のことです。割引券を使えるのは、承認事業主に直接雇われている人に限られます(ACSA、令和8年度)。
対象の子どもは、0歳から小学3年生までです。障害者手帳や療育手帳などがあれば、小学6年生まで使えます。
小学校低学年まで届くので、上の子が小学生のご家庭には心強い制度です。学童のお迎えに間に合わない日に、自宅まで送ってもらう。そんな使い方も視野に入ります。
子ども1人につき1日2枚、1家庭で月24枚・年280枚まで
令和8年度の決まりでは、子ども1人につき1日2枚まで使えます。1家庭あたりの上限は、月24枚・年280枚です(ACSA ベビーシッター割引券サイト)。
産休・育休・介護休業から職場に戻るときの利用は、年度内4枚までという別の決まりもあります。復帰直後は、慣らし保育やお迎えの時間調整で、何かと手が足りなくなる時期です。
使える場面は、家庭内での保育と、自宅と保育施設の間の送迎だけです。この点は、あとの章でくわしくお話しします。
1枚あたりの額は年度ごとに改定。令和8年度の額は勤務先で確認
割引券1枚あたりの額は、年度ごとに見直されています。この記事では、公式資料で確かめきれていない額は載せない方針にしました。令和8年度の額は、勤務先の担当部署に聞いてみてください。
もうひとつ知っておきたいのが、年度の後半は勤務先の枠が尽きることがあるという点です。割引券は、勤務先ごとに割り当てられた枚数の中で配られます。2026年10月時点で、割当枠を使い切り、配付を一時停止している大学もあります(早稲田大学「ベビーシッター派遣事業」)。使う予定があるなら、早めに担当部署へ相談しておくと安心です。
細かなルールは、ACSAの公式サイトにある利用者向けの案内で読めます(ACSA「ベビーシッター派遣事業」)。
多胎児は1枚9,000円の別枠(原則年度内2枚まで)
義務教育就学前の多胎児のご家庭には、通常分とは別に1枚9,000円の割引券があります。未就学の多胎児が3人以上なら、1枚18,000円です。
使えるのは1日1家庭1枚までです。原則として年度内2枚で、特別な事由があれば4枚まで使えます(ACSA、令和8年度)。
双子を連れての外出や通院は、大人ひとりでは本当に大変です。この別枠は、そんな日の「手が足りない」を少しでも埋めるために用意されています。
申請から利用までの流れと、つまずきやすいポイント
補助は、申し込めば自動で安くなるものではありません。事前登録、認定事業者選び、領収書の保管の3つを順番に押さえれば、慌てずに使えます。
東京都の事業と割引券では、流れが少し違います。それぞれ見ていきましょう。
東京都の事業
- □ 住んでいる区市町村が実施しているか
- □ 区市町村への事前申請(登録)は済んだか
- □ シッター会社は都の認定事業者か
- □ 領収書を保管しているか
割引券
- □ 勤務先は割引券を扱っているか
- □ シッター会社は割引券等取扱事業者か
東京都の事業:区市町村に事前申請→認定事業者に依頼→領収書で申請
東京都の事業は、おおむね次の順番で進みます。
- お住まいの区市町村に、利用の申請(登録)をする
- 都の認定を受けたベビーシッター事業者を選んで依頼する
- シッター代をいったん全額払い、領収書をもらう
- 領収書を付けて区市町村に申請し、後日振込を受ける
認定事業者とは、都が定めた研修や安全の基準を満たしていると認めたシッター会社のことです。シッターは、都の認定事業者から選ぶ決まりです。認定の有無は、東京都福祉局の案内や区市町村のページで調べられます(東京都福祉局)。
登録の手続きには日数がかかることもあります。「来週使いたい」と思ってから動くより、元気なうちに登録だけ済ませておきましょう。それが、いざという日の安心につながります。
割引券:勤務先に申し込み→シッター利用当日に提出
割引券は、勤務先の担当部署に「使いたい」と申し込むところから始まります。勤務先が割引券を申し込み、手数料を支払い、従業員に配付する流れです。
手元に届いたら、利用当日にシッターへ割引券を渡します。使えるシッター会社は、認定を受けた「割引券等取扱事業者」に限られます。取扱事業者は、ACSAの割引券サイトで調べられます。
よくあるつまずき:認定外の事業者に頼んでいた/住んでいる区市町村が未実施
いちばん多いつまずきは、認定外の事業者に頼んでしまうことです。気に入ったシッターさんが見つかっても、その会社が認定を受けていなければ補助は出ません。
次に多いのが、住んでいる区市町村が実施していないケースです。特に事業者連携型は、実施している区市が限られます。
がっかりしないためのコツは、頼む前に調べておくことです。シッター会社のホームページには、たいてい「都の認定事業者です」「割引券が使えます」と書かれています。見つからなければ、問い合わせで聞いてしまって大丈夫です。
補助が使えないこと|料理・掃除だけの依頼は対象外
ベビーシッターの補助は、保育のための制度です。割引券は家庭内での保育と送迎が対象で、掃除・洗濯・炊事などの家事サービスには使えません。
「シッターさんに、ついでに夕飯も頼めたら」。そう思う気持ちは、とてもよくわかります。でも、その願いと制度の枠には、ずれがあるんです。
○ 使えること
- 家庭内での保育
- 自宅と保育施設の間の送迎
× 使えないこと
- 掃除・洗濯・炊事などの家事サービス
- 習い事への送迎
- シッターの自宅での保育
- ベビールームでの集団保育
- 交通費・会費・キャンセル料・保険料
割引券の対象外:家事、習い事の送迎、シッターの自宅での保育
ACSAの利用者向けマニュアル(2023年4月版)では、割引券の対象外として次のものが挙げられています(ACSA 利用者向けマニュアル 2023年4月版)。
- 掃除・洗濯・炊事などの家事サービス
- ベビールームでの集団保育
- シッターの自宅での保育
- 習い事への送迎
送迎は「自宅と保育施設の間」だけが対象です。スイミングやピアノ教室への送り迎えは含まれません。
交通費・会費・キャンセル料も割引の対象外
割引券で差し引けるのは、保育そのものの料金です。シッターさんの交通費、シッター会社の会費、キャンセル料、保険料は対象外になります。
「割引券があるから、ほぼ無料」と思って頼むと、請求を見て驚くことがあります。割引のあとにも払う分があると、最初から知っておくだけで気持ちが違います。
「保育」と「家事」を分けて考えると、頼み方が見えてくる
補助は保育に使い、家事は家事として頼む。こう分けて考えると、頼み方がすっきりします。
子どもと遊ぶ、見守る、お迎えに行く。ここは補助を使ってシッターさんにお願いします。夕飯づくり、作り置き、片付けは、家事を頼める先に任せます。
ひとりの人に全部を背負ってもらおうとしない。それは、頼む側が自分を守るためにも大切な考え方です。
何をお願いできるのか、先に整理してみませんか
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保育はシッターに、家事は家事代行に。頼ることは、弱いことじゃない
子どもを見てもらう時間はベビーシッター、夕飯や作り置きは家事代行。役割を分けると、それぞれの良さが生きます。そして、補助を使うことは甘えではありません。子育てを家族だけで抱えなくていい、という社会の判断です。
家事のほうにも、公的な支援が用意されている自治体があります。まずはそこから見ていきましょう。
保育 → ベビーシッター
- 東京都ベビーシッター利用支援事業
- 企業主導型ベビーシッター割引券
- 補助が使えるのは、ここ
家事 → 家事代行・公的支援
- 家事代行(料理・作り置き・片付け)
- とうきょうママパパ応援事業の家事・育児サポーター派遣
- 多胎児家庭への家事支援ヘルパー
- ひとり親家庭ホームヘルプサービス
家事向けの公的支援:家事・育児サポーター派遣、多胎児家庭・ひとり親家庭のヘルパー
東京都の「とうきょうママパパ応援事業」には、家事・育児サポーター派遣があります。令和7年度からは妊婦さんも対象になり、年96時間に広がりました(東京都福祉局 資料)。実施は区市町村ごとなので、お住まいの地域の案内を見ておくと安心です。
このほか、多胎児家庭への家事支援ヘルパー、ひとり親家庭ホームヘルプサービスといった制度もあります。どれも自治体ごとに条件が違います。
区の子育て窓口で「家事の手伝いを頼める制度はありますか」と聞いてみる。その一言が、思わぬ支えにつながることがあります。
第二の実家は、冷蔵庫にある食材でお料理を作る家事代行(買い物代行はしません)
第二の実家は、人生経験豊かなサポーターがご自宅に伺い、お料理を作る家事代行です。冷蔵庫を開けて、いまある食材でメニューを考えます。買い物代行はしていません。お買い物はお客様にお任せし、サポーターは「今あるもの」で力を発揮します。
ひとつ、はっきりお伝えしておきたいことがあります。ベビーシッターの補助は、私たちのお料理や家事のご依頼には使えません。保育は補助を使ってシッターさんに、家事は私たちに。そう組み合わせていただけたらうれしいです。
お料理の時間には、お話もたくさん聴かせていただきます。「実家のばあちゃんのような」存在が台所にいる。それだけで、肩の力が抜けたとおっしゃる方もいます。作り置きの頼み方は、家事代行で料理の作り置きを頼む方法でくわしく紹介しています。
「赤の他人にこんなこと、頼んでいいの?」と迷うあなたへ
「赤の他人にこんなこと、頼んでいいの?」。家事を人に頼もうとすると、こんな声が胸の中で聞こえてきませんか。
そう思うのは、あなたが家族のことを真剣に考えているからです。でも、子育てを「家族の中でなんとか」収めるやり方には、いつか限界が来ます。頑張りが足りないのではありません。それは、あなただけのせいじゃないんです。
家族に頼むと、どうしても気を使います。やってもらっているのに、文句は言えません。お金を払う関係だからこそ、「ここをもう少しお願いします」と率直に頼める。そんな自由もあります。
東京で頼れる先の選び方は、家政婦に東京で頼む前に知っておきたいことにもまとめています。
頼る子育てを、社会も後押ししはじめている
シッター代の助成は、令和3年分から所得税・個人住民税とも非課税になりました(国税庁 No.2011)。家事・育児サポーター派遣も、令和7年度に対象と時間が広がっています。
2026年8月31日には、こども家庭庁などが令和9年度の税制改正要望を出しました。中身は「家事支援サービスやベビーシッター等の利用費用への税制措置」の新規要望です(財務省掲載のこども家庭庁要望書)。11月の時点ではまだ決まっておらず、12月の与党税制改正大綱で決まる予定です。
私たちのサポーターには、子育てをひと通り終えた世代が多くいます。昔は、近所の人がちょっと子どもを見てくれることもありました。いまはその役割を、制度や家事代行が少しずつ引き受けています。形は変わっても、助け合いの根っこは同じ。
だからこそ、親世代の方にもお伝えしたいんです。娘さんや息子さんが「シッターを使おうかな」と言ったら、「頼っていいのよ」と、そっと背中を押していただけたらうれしいです。世代を超えて活かし活かされる。
私たちが目指しているのは、そんな関係です。ひとりで眠れなかった夜のことは、ワンオペ育児の限界サインの記事にも書きました。
まとめ
ベビーシッターの補助について、要点を5つにまとめます。
- 東京の補助は「都の利用支援事業(区市町村が窓口)」と「勤務先の割引券」の2つ
- 都の一時預かりは、港区で1時間2,500円まで・年144時間(区市町村で条件が違う)
- 割引券は勤務先が導入していれば全国で使え、対象は0歳〜小学3年生
- どちらも家事だけの依頼には使えない。家事は家事代行や家事向けの公的支援へ
- まずは「区のホームページ」と「勤務先の総務」の2か所に問い合わせる
よくあるご質問
ベビーシッターの補助について、よくいただく質問をまとめました。
Q. ベビーシッターの補助は、東京都以外でも使えますか?
勤務先を通す「企業主導型ベビーシッター割引券」は全国の制度です。勤務先が導入していれば、お住まいに関係なく使えます。自治体の補助は地域ごとに異なるので、お住まいの市区町村の子育て窓口に聞いてみてください。
Q. 東京都の補助は、どの区でも使えますか?
一時預かり利用支援は、23区すべてと9市、小笠原村・利島村で実施されています。東京都福祉局の2026年10月29日更新の情報です。実施していない市町村もあります。
待機児童向けの事業者連携型は14区10市に限られます。まずはお住まいの区市町村のホームページを見るのが近道です。
Q. 東京都の補助と勤務先の割引券は、併用できますか?
2つは別の制度なので、どちらも条件に合えば、それぞれ調べる価値があります。ただ、同じ時間の利用に重ねて使えるかどうかは、制度の決まりや計算方法によって変わります。使う前に、区市町村と勤務先の担当部署の両方に確認してください。
Q. シッターさんに夕飯づくりや掃除も頼めますか?補助は使えますか?
割引券は家庭内での保育と送迎が対象です。炊事・掃除などの家事だけの依頼は対象外になります。家事は家事代行に頼む、と分けて考えると無理がありません。家事・育児サポーター派遣など、家事向けの公的支援がある自治体もあります。
Q. 補助を受けたら、税金はかかりますか?
国や自治体のシッター代の助成は、令和3年分以後、所得税・個人住民税とも非課税です(国税庁 No.2011)。勤務先が負担する分の扱いは、勤務先にご確認ください。
Q. 割引券は、いつでももらえますか?
勤務先に割り当てられた枠の中で配られるため、年度の後半は枠が尽きることがあります。2026年10月時点で、配付を一時停止している大学の例もあります。使う予定があれば、早めに担当部署に聞いておくと安心です。
Q. 第二の実家にお料理を頼むとき、ベビーシッターの補助は使えますか?
ベビーシッターの補助は、認定事業者のシッターによる保育と送迎が対象です。お料理や家事のご依頼は、補助の対象になりません。第二の実家は、冷蔵庫にある食材でお料理を作り、お話を聴かせていただく家事代行です(買い物代行はしていません)。
保育は補助を使ってシッターさんに、家事は第二の実家に。そう組み合わせていただけたらうれしいです。
補助の仕組みは、少し複雑です。でも、知っているだけで頼れる先がひとつ増えます。保育はシッターさんに、家事は家事代行に。そして、おせっかいという名の深い寄り添いが必要なときは、私たちのことも思い出してください。
子どもが小さいこの時期は、本当に大変です。でも、一生の中でとても大事な時期でもあります。だから——1人で頑張らないで、1人で諦めないでください。
あなたの笑顔が、子どもたちの未来を作ります。 まず、あなたが幸せになってください。
少しでも気になることがあれば、いつでもご相談ください。
参考資料(2026年11月2日時点の情報です)
- 東京都福祉局「一時預かり利用支援」(2026年10月29日更新)
- 東京都福祉局「事業者連携型」(2026年9月8日更新)
- 港区「ベビーシッター利用支援事業」(令和8年度)
- ACSA ベビーシッター割引券サイト(令和8年度)
- ACSA「ベビーシッター派遣事業」
- ACSA 割引券 利用者向けマニュアル(2023年4月版)
- 国税庁 No.2011 ベビーシッター等の利用料に対する助成の非課税措置
- 東京都福祉局 とうきょうママパパ応援事業 資料
- 財務省掲載 こども家庭庁 令和9年度税制改正要望
- 早稲田大学「ベビーシッター派遣事業」
少しでも気になったら、まずご連絡ください。第二の実家がお待ちしています
「うちは頼むほどでもないかもしれない」——そう思って、連絡をためらう方がいちばん多いです。何をお願いできるのか、どんな人が来るのか。まずは今の暮らしをお聞かせいただくところから、はじめませんか。
- いまの状況をお話しいただくだけでも大丈夫です
- はじめてのご訪問には、代表が必ず同行します
- 無理におすすめすることはありません