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資格を持つサポーターが、もう一度お料理教室に通い始めた理由

「最近、お料理教室に通い始めたんです」。調理系の資格を持ち、現場でも頼りにされているサポーターさんが、少し照れたようにそう話してくれました。すでに十分できている人が、再び学びに行く。その一言が、ずっと心に残っています。

もう十分にできる人が、もう一度学び始めた

その一言を聞いたのは、この夏に開いた「サポーターの集い」で、みなさんに順番に感想を話してもらっていたときのことです。緊張気味に話し出す人、笑いながら振り返る人。私は一人ひとりの話に、ただ耳を傾けていました。

そのサポーターさんは、もともと調理系の資格を持っている方です。現場でも知識や手際のよさが自然と出ていて、ご一緒するお客様からも安心されている方だなと、私はずっと見てきました。その方が、何気ない報告のように「お料理教室に通い始めた」と話してくれたんです。

資格があるのに、なぜ今? 私の中に、小さな「あ」が残りました。

「自分ってこれが好きだったんだ」と思い出せる仕事

私たちの年代になると、自己重要感って、だんだん薄れていくものだと思うんです。自分は新しく成長しているんだろうか。誰かの役に立てているんだろうか。そんな問いを、いつの間にか折りたたんでしまう。私自身も、その感覚はよくわかります。

でも、第二の実家の現場に立つサポーターさんたちを見ていると、少し違うことが起きているんですね。「自分って、こういうことが好きだったんだな」「こういうことが得意なんだな」と、あらためて気づいていく方が、一人や二人ではないんです。

あのサポーターさんが教室に通い始めたのも、きっと資格が古くなったからでも、足りないと感じたからでもない。誰かの台所に立ち、冷蔵庫にあるものを眺めて、このご家族に何を作ろうかと考える。その積み重ねの中で、料理が好きだという気持ちが、もう一度はっきりしてきたのではないか。私はそう受け取りました。

家事は、「作業」や「雑用」だと思われがちです。でも本当は、とてもクリエイティブな仕事なんです。同じ食材でも、そのお宅の味の好みや、お子さんの食べ方を思い浮かべながら組み立てる。サポーター同士でメニューの工夫を教え合い、お客様から刺激をもらうこともある。そうやって手を動かしているうちに、自分でも忘れていた「好き」や「得意」に、もう一度出会える。家事は、自分を再発見できる仕事なんだと、私は思っています。

仕事をしながら、ワクワクできる。お金のためだけではなく、自分の人生がもう一度動き出す感覚がある。学び直したいという意欲は、その何よりの証なのかもしれません。

第二の実家として大切にしていること

私たちは、サポーターさん一人ひとりの人生経験や技術を、とても大切なものだと考えています。それはお客様にお渡しするためだけのものではなく、サポーターさん自身の人生の財産でもあるからです。

「現場にしか答えはない」と、私はいつも言っています。それは、お客様の暮らしの答えが現場にある、というだけの意味ではありません。現場に立つ人自身にも、答えや気づきが返ってくる。世代を超えて活かし活かされる、というのは、きっとそういうことなんです。

「もう一度、何かを始めたい」と感じているあなたへ

もし今、「自分にはもう新しいことなんて」と感じている方がいたら。長年続けてきた家事や子育ての経験は、誰かの暮らしの中で、もう一度輝く力を持っています。そして誰かのために動いた時間は、ちゃんとご自身にも返ってきます。

いくつになっても、自分の「好き」に出会い直していい。あのサポーターさんの一言は、私にそう教えてくれました。1人で頑張らないで、1人で諦めないで。これからも、そう思い合える場所をみなさんと一緒に作っていきたいです。

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