「今まで私は、ずっと支える側でした。でも今は、逆に自分が支えられているんです」。長く保育の現場に立ってきたサポーターさんが、そう話してくれました。助ける側だった人が、助けられる側になる。その言葉を聞いて、私は5年間ずっと胸の中にあった思いに、ようやく名前がついた気がしました。
「支えられている」と話してくれたサポーターさん
話してくれたのは、最近新しく仲間に加わってくれたサポーターさんです。長く保育園の園長を務め、ご自身の子育て経験もある、人生経験豊かな方。創業5周年の「サポーターの集い」で、一人ひとりに順番にマイクが回っていく中、その方は少し照れくさそうに、でもしっかりとした声で話し始めてくれました。
「保育園では、園児や保護者を助ける側、支える側の立場でした。でも今、第二の実家のサポーターとして働く中で、お客様やサポーター仲間から助けられている場面、支えられている場面があるんです」。助ける側だった自分が、助けられる経験をしている。そのことに、ご本人が感激している様子でした。その場にいた私も、思わず胸が熱くなりました。
私たちも、与えられていた
その言葉を聞きながら、私は考えていました。サポーターの仕事は、お客様に何かを一方的に届ける仕事だと思われがちです。でも、本当はそうじゃないんです。
5年という節目に、私自身がいちばん強く感じていること。それは、一方的に与えているのではなく、私たちも与えられている、ということです。サポーターのみなさんにも、私たちのビジョンに賛同してくださったお客様にも、本当に恵まれました。こちらがどれだけ思いを伝えても、受け取っていただける方がいなければ、独りよがりで終わってしまう。支えてくれるサポーターと私があって、はじめてこの会社があるんです。5年間やらせてもらって、楽しかった。心からそう思います。
あのサポーターさんの言葉は、まさにその「与え合い」を、ご自身の体験として語ってくれたものでした。集いで一人ひとりの一言を聞きながら、私は気づきました。これは単なる仕事の振り返りではなく、それぞれの「人生の棚卸し」になっているんだと。自分がどんな人間で、どんなふうに歩んできたのか。支える側と支えられる側を行き来しながら、その価値をもう一度確かめている。
正直に言えば、この5年は、課題に出会う度に試行錯誤しながら歩んできた部分もありました。それでも、こういう瞬間に出会うたびに、この仕事を続けてきてよかったと思うんです。
第二の実家が、ずっと大切にしていること
第二の実家では、サポーターとお客様の関係を、使う側・使われる側の上下関係にしたくないと、ずっと思ってきました。横並びで一緒に解決しましょう、という立ち位置。それはお客様に対してだけでなく、サポーター同士の関係にも言えることです。
保育の現場で培ってきた力を、私たちの現場でも発揮してくれる。その一方で、ご本人が支えられる側にもなれる。そんな循環がある場所でありたいと、あらためて思いました。頼ることは、弱いことじゃない。それは、サポーターとして働く仲間にとっても同じです。
いつも支える側にいるあなたへ
もし今、あなたが「自分はいつも人を支える側だ」と感じているなら。それは、あなたが誰かに支えられる番が、まだ来ていないだけなのかもしれません。新しい場所で思いがけず支えられる経験をすると、それまでの自分の歩みの意味に、あらためて気づくことがあります。人生の後半にも、そんな出会いがあっていいと、私は思うんです。
この5年、たくさんの方に支えていただきました。本当に、ありがとうございます。これからも助け合い、支え合いながら歩んでいきたいと思います。1人で頑張らないで、1人で諦めないで。そう伝え続けられる場所でありたいです。