「今日も、ご飯が作れなかった。」
そう思いながら、コンビニのお弁当の空き箱をゴミ箱に捨てた夜のことを、今でも思い出せます。
子どもが「お腹すいた」と言うたびに、「ちょっと待ってね」と答えながら、心のどこかで自分を責めていました。
ご飯を作ること それは生きること
「家事なんて、やろうと思えばいつでもできる。」
そう思っていた時期がありました。
でも、違ったんです。
毎日の食事を用意すること、家の中を整えること、清潔な服を着せてあげること——これは単なる「作業」ではありません。人が人として生きていくための、いちばん根っこにあるものなんです。
食べなければ生きられない。安心できる場所がなければ、心は休まらない。整えられた環境があるから、人は次の日も前を向けます。
家事は、生きることと直結しています。
「ちゃんとやらなきゃ」が 人を追い詰める
あなたも、感じたことはありませんか?
仕事から帰ってきて、疲れた体で冷蔵庫を開ける。「今日は何を作ろう」とため息が出る。子どもの「お腹すいた」という声に、焦りと罪悪感が重なる——そんな夜。
「ちゃんとした食事を作らなきゃ。」
「お惣菜ばかりじゃ、親として情けない。」
そんな声が、頭の中でぐるぐるしていませんか?
正直に言います。私たちが出会ってきた多くのご家族が、同じように感じていました。毎日の家事に追われながら、自分を責め続けていたんです。
でも、その「ちゃんとやらなきゃ」という気持ちが、実は一番人を追い詰めます。
昔は ”一人でやること”が当たり前じゃなかった
少し、時代を遡って考えてみてください。
かつての家庭には、おばあちゃんがいました。お母さんが働いていても、近所のおばちゃんが子どもを見ていてくれました。誰かが台所に立って、誰かが帰りを待っていてくれる——そんな光景が、当たり前にありました。
「一人でやること」が、当たり前じゃなかったんです。
核家族化が進んだ今、その「当たり前」が失われました。頼れる人が近くにいない。実家は遠い。そんな環境の中で、お父さんもお母さんも、一人で家事と育児と仕事を抱えています。
それは、あなたが弱いのではありません。仕組みとして、無理があるんです。
「おかえり」と迎えてくれる人がいるだけで
第二の実家が、大切にしていることがあります。
それは、「作業」ではなく「関係性」を届けることです。
温かいご飯が食卓に並ぶこと。帰宅したとき、誰かが「おかえり」と迎えてくれること。今日の子どもたちの話を、一緒に聞いてくれる存在がいること。
それだけで、霧が晴れるようにほっとする——そういう声を、何度も聞いてきました。
先日、2人のお子さんを育てながら共働きをされているKさんが、こんなことを話してくれました。
「帰ってきたら、台所にあたたかい匂いがするんです。それだけで、なんか涙が出そうになって。」
ご飯が作られていることではなく、「誰かが自分のために台所に立ってくれていた」という事実が、その方の心をほぐしたんだと思います。これが、私たちが本当に届けたいものです。
頼ることは 弱いことじゃない
「こういうサポートを頼むなんて、自分でやるべきだ。」
そう思っている方が、まだまだたくさんいます。正直、その気持ちもよくわかります。私自身も、最初はそう感じていました。
でも、少し考えてみてほしいんです。
実家のおばあちゃんに「ちょっと手伝って」と頼むことは、弱いことですか? 近所のおばちゃんに子どもを見てもらうことは、親として失格ですか?
違いますよね。
むしろ、そうやって助け合うことが、人の本来の姿だと思うんです。
第二の実家のサポーターたちは、人生経験を積み重ねてきた方々です。子育ての大変さも、毎日の食事を用意することの重さも、実体験として知っている方々なんです。技術よりも先に、心が届く。そういう存在です。
「頼っていいんだ」と気づいた瞬間、多くの方の表情が変わります。肩の力がふっと抜けて、久しぶりに深呼吸できた、と。
家事は ただこなすものじゃない
もう一度、最初の話に戻ります。
家事は生きることと直結しています。
それは、毎日の食事が体を作るから、というだけではありません。
誰かが手をかけてくれた食卓が、家族の会話を生みます。整えられた空間が、子どもの心を安定させます。「今日も誰かが自分のために動いてくれている」という安堵感が、「生きていていい」という安心感につながっていきます。
家事は、暮らしの土台です。その土台を大切にすることは、家族を大切にすることと、同じなんです。
だから、一人で抱え込まなくていいんです。
あなたの笑顔が 家族の日常を作る
最後に、一つだけ伝えさせてください。
あなたが「ほっとする」ことが、家族にとっての「ほっとする場所」になります。
無理をして作ったご飯より、笑顔で「おかえり」と言えること。それが子どもたちの記憶に残る「実家の温かさ」になっていくと、私たちは信じています。
一人で全部やろうとしなくて、いい。頼ることは、家族を想うことの、一つの形です。
もし今、毎日の暮らしに少しでも重さを感じているなら、第二の実家に声をかけてみてください。「何を頼めばいいかわからない」という段階からでも、一緒に考えます。
あなたの「おかえり」が、温かい居場所であり続けるように。私たちは、そのそばにいたいと思っています。
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