「2歳と0歳の子育てで、人手が足りなくて」。そう話し始めたMさんの表情は、疲れているというより、どこか安心しているように見えました。お子さんが生まれてすぐ、第二の実家の利用を始めたMさん一家。約2年が経ち、今では家族全員が揃って迎えてくれるほどの関係になっています。
「単に人手が足りないだけじゃなくて」
Mさんが第二の実家を知ったのは、友人のパパからの紹介でした。当時、次男のKちゃんはまだお腹の中。「生まれる前から利用を始めたんです」とMさんは振り返ります。
最初は純粋に、2歳と0歳という大変な時期の子育てをサポートしてくれる人手として考えていました。でも、実際に利用してみて感じたのは、それだけではなかったと言います。
「単にその人手だけではなくって、子供を見てくれることだったり、家事を代行してくださることの節々に温かさがあるというか」
Mさんは少し言葉を選びながら、こう続けました。
「単に足りない部分を補ってくれるだけの存在じゃなくて、一緒に過ごして、いろんなことを助けてくださる中で、何か楽しさや温かみがあって、本当に一緒に子育てをしてもらってるなって感じるんです」
最近、下の子のKちゃんが拍手をできるようになった時のこと。「幸せなら手をたたこう」を歌いながら、サポーターも一緒にとても喜んでくれたそうです。「子供たちの成長の瞬間を一緒に喜んでもらえるっていうのは、すごく嬉しい」とMさんは話します。
「客観的な意見がもらえるって、本当に貴重で」
Mさんにとって、第二の実家のサポーターは単なる家事代行ではありません。家庭の外から来る、信頼できる第三者としての存在でもあるのです。
「自分たちは家庭の中にいるので、自分たちのことしか見えないんですけど、外から来てくださる方たちが私達の家庭を見たときに気づくことってたくさんあるじゃないですか」
もうちょっとこうしたらいいんじゃないか。こういうふうに接してあげたら、Sちゃんとママとの関係がもっと良くなるよ。そういうことまで踏み込んで言ってもらえる機会は、なかなかないとMさんは言います。
「私はそれもすごく有難たかったなって思ってます」
もちろん、最初は家庭の中に家族以外の人を入れることへのハードルはありました。「プライバシーというか、正直ハードルが高いなって思うところがあると思うんですよ」とMさんも認めます。「実際、来てくださった時と家族だけの時では、雰囲気も言動も多少違う部分はある。でも、」とMさんは続けます。
「来てくださったことでのプラスの方が、自分の中で大きかった。家庭の中で閉じてグルグル悩んだりするよりも、いろんな家庭を見てきた中でこうした方がいいんじゃないと客観的な意見をもらえるとか、一緒に過ごす中で感じる我が家の子育てや家事への素直な感想とか、そういうものを踏み込んでもらえることって決して悪いことじゃなくて、むしろ貴重な機会で」
家庭の中で閉じているよりも、信頼のできる第三者の目みたいなのがあるっていうのは、すごく有難いなと感じたそうです。
「まず第一歩、踏み出してみたら」
Mさんのご家庭では、パパも積極的に育児に参加しています。仕事から帰ってきた瞬間に、真剣にSちゃんと遊んで寝かしつける姿が印象的だと、サポーターは話します。以前パパに「なぜそんなに?」と尋ねたところ、こんな答えが返ってきたそうです。
「先輩パパたちに『本当に幼児の頃の可愛い時期って一瞬で過ぎるから、味わないと勿体ないよ』って言われたんです」
言葉で聞いても実行しない人が多い中、それをちゃんと実践しているMさんのご家庭。2歳と0歳の育児は今が一番大変な時期かもしれませんが、家族とサポーターが一緒になって、この貴重な時間を乗り越えようとしています。
利用を迷っている人へのアドバイスを尋ねると、Mさんはこう答えてくれました。
「気を遣う性格だから、来てくれた人に何を頼んでいいのかわからないとか、そういう人もいるかなとは思うんですけど」
でも、とMさんは続けます。
「やっぱりお互いストレスがかからない形で一緒にサポートしていきましょうみたいな話し合いができるサポーターばかりだと思うので。まず第一歩踏み出してみて、お試しでもまずは会ってみたら、この人なら大丈夫かなっていう方にきっと出会えるかなって思います」
取材を終えて帰ろうとすると、Kちゃんがパチパチと手を叩いて見せてくれました。この小さな成長の瞬間を、家族だけでなくサポーターも共にに喜んでいる。それが、Mさん一家の日常になっています。
Mさん一家のご利用状況
長男Sちゃんが0歳、次男Kちゃんがお腹の中にいる頃から利用を開始。現在、次男Kちゃん(0歳)を含めた4人家族で、約2年間継続利用中。子育てサポートと家事代行を組み合わせたサポートを利用されています。
第二の実家からのメッセージ
子育ては、一人で抱え込まなくていい。家族だけで完結させなくていい。Mさんのように、信頼できる誰かと一緒に子どもの成長を見守っていくという選択もあります。「人に頼るのはちょっと…」と思われている方も、まずはお話を聞かせてください。あなたのご家庭に合った関わり方を、一緒に考えていきます。いつでもご相談ください。
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